アドラー心理学・ELM(エルム)講座 Q&A

ELM course Q&A

Q.「アドラー心理学」ってなんですか?


Answer.

アドラー心理学はオーストリア出身の精神科医・心理学者でもあるアルフレッド・アドラーにより作られた心理学であり、別名「個人心理学」と言われています。ですので、学術的というよりも1つの理論・考え方と捉えていただけると良いと思います

─「(一社)日本アドラー心理学協会」ホームページ より(下線追加は今回実施)

万人のためのアドラー

 アドラーが心理学的な洞察を万人の手に届くものにすることを強調したことは、今日に至るまで有力な影響を与えることになった。アドラーは歴史的につねに結びつけられることになるであろうフロイトやユングよりも、自分の考えを日常の家庭と学校に持ち込むことにずっと精力的に関わった。家庭や学校においてもっとも多くの人々に恩恵をもたらしたのもアドラーだった。一般化するのにアドラーが手を貸した三つの方法、自助、親教育、教師教育はすべて近年ますます認められるようになってきている。アドラーは今日のこのような努力の商業化にはおそらく激しく抗議するであろうが、心理学の知識を本、雑誌、新聞、電子メディアを通じて個人、カップル、家族を支援するために先例のない仕方で伝えることを喜んだであろう(2)

 

 アドラー心理学の内容は、子育て、教育、対人関係、人生論など多岐にわたり、前述のように、家庭(夫婦、家族、子育て、子育て支援)と学校にも強みがあるわけです。日本でも子育てや教育の分野において実践されてきています。

「アドラー臨床心理学入門(2015)」 より下線追加は今回実施)

臨床家のためのアドラー

 とはいえ、多くの臨床家にとってアドラー心理学のイメージは古色蒼然としたものです。臨床心理学の教科書では歴史としてほんの少し出てくるくらいで、理論も「劣等感」に触れるくらいが関の山です。大学でアドラーを講じている教員はごくわずかで学ぶ機会も多くはありません。大衆向けなので専門家向けではないだろうとか、親や教員向けなのでカウンセラー向けではないだろうと誤解されているところもあります。

 しかし多くのカウンセラーが学校や家庭を支援している現状において、アドラーを知らないのはもったいないように思います。アドラー心理学は、どこで用いようとも一貫性があり、個人カウンセリングにおいても、教育コンサルテーションにおいても、家族への介入においても、人生を考えるときにも、自分の子供を育てるときにも、同じ感覚で使えます。アドラー心理学は今も死んではいないどころか、現代の心理学研究の潮流に合うものであり、臨床において有益なものです。

「アドラー臨床心理学入門(2015)」 より下線追加は今回実施)

 この本は臨床心理学を生業とする三人の著者が各章を分担執筆しています。〔中略〕

三人のカウンセリングにおけるアドラー以外のオリエンテーションは、家族療法、システム論、ブリーフセラピー、解決志向、催眠療法、ナラティブセラピーなど多様です。これらとアドラー心理学を共存させ、折衷的、統合的に使ってきたのですが、その組み合わせは悪くありませんでした。また、三人の臨床領域も、医療、福祉、行政、教育、産業、臨床心理士養成、開業心理と様々だったのですが、どの領域においてもアドラー心理学は役立ってきました。

「アドラー臨床心理学入門(2015)」 より下線追加は今回実施)

 第一次世界大戦の時代を生き抜いたアルフレッド・アドラーが提唱し、その後継者たちが今もなお、発展させ続けているのが「現代アドラー心理学」です。



Q.“体験学習”とありますが、一般的な講座とはどんな違いがありますか?


Answer.

 ELM(エルム)講座は、参加者同士の交流が非常に多く、個人的な話題も自身の裁量で開示しながら学ぶことができる講座です。

 

 そして、参加者各々がその瞬間に抱く「意見」や「感じていること」、「語り」などを尊重して講座を進めていくため、まったく同じ講座は二度と行えないことも大きな特徴です。

 

 

 それは反対に、仮に「同じ参加者」「同じ場所」「同じ時間帯」で「同じワークシート」にのっとって講座を開いたとしても、以前の講座とは違った学びが必ずある、ということでもあります。リーダーも含めた参加者各々が「変化している」ことや、参加者同士の関係性が「変化している」ことなどが、その大きな要因になります。

 

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 また、学習方法には様々な形がありますが、「言葉以外のことから学ぶもの」も多く、「どのような『態度』の人から学ぶのか?」は、重要な点です。

「医療者は、他者に対して受容的、共感的に接しなければならない」ということを教員が学生に教育したいとする。往々にして教員は、授業、あるいは実習の現場において、「他者に受容的、共感的に接することのできない学生」を、「そんな態度ではだめだ。もっと患者を受け容れなさい!」と叱責する。しかし、このような教育が功を奏するすることは滅多にない。多くの場合、学生は教員から「他者に対する受容的・共感的態度」を学ぶのではなく、「他者を叱責し、コントロールする(教員の)態度」を学んでしまう。なぜならば、その学生が教員から受けたものが、叱責とコントロールだからである。つまりこのような教員の態度は、学生にとってのロールモデルにならないのである。

─ 「改訂版 医療におけるナラティブとエビデンス 対立から調和へ(2016)」 より

 同じような問題は、医療・医学教育における「隠されたカリキュラム(hidden curriculum)」としても論じられている。学生や研修医は、授業において、利他性、共感性、省察性、倫理性などの「医療者としての美徳」を教えられる。しかし、彼らが臨床実習や実際の職場において直面するのは、そのような「原則」とは正反対の現実である。このような状況において、多くの学生や研修医は、「どうせ世の中はこんなもの」という冷笑的な態度を身につけるか、自省的な態度を放棄して、「美徳」を他人には語るが自分では実行しないような、非自省的な態度を身につけてしまうことになる3)

 ─ 「改訂版 医療におけるナラティブとエビデンス 対立から調和へ(2016)」 より

適切な行為を実行するために、その個人にとって必要な一連の行動様式を一般には技能または技法(skill)と呼び、能力が目に見えない潜勢態であるのに対して、技能はある程度目に見えるものである。具体的な技能は、知識、技術、態度の3つの側面を持っている。〔中略〕

知識については講義や教科書を読むことが、技術の習得にはロールプレイなどの実技実習が有効である6)。しかし態度は、知識や技術の「行間」に現れるものであり、教育の場全体の文脈を通じて伝達される。

 ─ 「改訂版 医療におけるナラティブとエビデンス 対立から調和へ(2016)」 より

 

ELM(エルム)講座では、

 

日頃から自分自身や他者に対して「勇気づけ」を実行するために必要な、

 

「知識:勇気づけとは何か(定義や方法の紹介)」や

「技術:勇気づけの具体的な行い方」を、

 

まさに勇気づけの「態度」感じながら、学ぶことができる講座になっています。



Q.どうして定員が少ないのですか?


Answer.

 参加者各々がその瞬間に抱く「意見」や「感じていること」、「語り」などを尊重し、できる限り全体で共有しながら進めていきたいと考えています。

 

 これは、「講座内容からの学び」や「リーダー(講師)からの学び」に加え、「仲間からの学び」を大切にしたいと考えるからです。

 

 また、この講座受講が終着点ではなく、この講座が「これからも共に学び続けられる仲間」に出逢える場になることを願っているからです。

 そのため、コミュニケーションの取りやすい少人数での開催とさせていただいています。



Q.1章から順番に学ばないといけませんか?


Answer.

 ELM(エルム)講座は、1章ずつそれぞれが独立しているので、どの章からでも学ぶことが可能です。

 

 ですが、参加者各々の「ひととなり」をお互いに把握した上で取り組んだ方が、より効果の高いワークを含む章もありますので、1章から順番に学ばれるのが最もおすすめです。



Q.1日目を受けてから、その後の受講について決められますか?


Answer.

 「体験学習」という講座の特性を尊重したいと考えているため、LitheRegain -ライズリゲイン- 主催のELM(エルム)講座では、全12章まとめてのお申し込みのみとさせていただいております。



Q.開催日程や場所はどうやって決めているの?


Answer.

 LitheRegain -ライズリゲイン- では、ELM(エルム)講座開催のご要望をいただいた方との打ち合わせにより、日程や場所を決定しております。

 受講料以外の費用はいただいておりませんので、気軽にご相談ください。

 なお、講座の特性を活かすため、お申し込み4名以上での開催決定とさせていただいております。

 講座開催のご要望はこちらから

 

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 また、LitheRegain -ライズリゲイン- では、原則として「土曜3回コース」・「日曜4回コース」など、「数回コース」でのELM(エルム)講座の開催とさせていただいております。

 これは、全12章を2〜3ヶ月に渡って学ぶことで、その期間における「受講日以外での学び」を重要視しているためです。

 受講日に学んだ内容を実生活に活かし、その中で感じたことや気づいたことなどを、次の受講日にお互いがシェアします。そうすることで、学びがより深まり、より印象強いものになることを実感したことが「数回コース」をおすすめしたい理由です。

 

 今後は「1日集中コース」や「土日集中コース」での開催も検討しておりますが、現状では、「数回コース」での開催とさせていただいております。

 

 詳細は、以下をご参照ください。

対 象 どなたでも。特に制限はありません。

日 程

ご要望をいただいた方に、以下のコースを目安として選択していただき、
その日程を軸に告知を開始する流れを採用しています。

なお、講座の特性を活かすため、お申し込み4名以上での開催決定といたします。

(開催決定に至るまでのプロセスが、僕を含めた各々にとって大切であると考えています)

 

◯【3回コース(3週間に1回ペース)】金曜・土曜・日曜のどれかひとつの曜日固定で

例)8/26・9/16・10/7 金曜3回コース

◯【4回コース(2週間に1回ペース)】金曜・土曜・日曜のどれかひとつの曜日固定で

例)8/13・8/27・9/10・9/24 土曜4回コース

時 間

【3回コース】 9:00〜13:00 もしくは 13:00〜17:00

【4回コース】 9:00〜12:00 もしくは 13:00〜16:00 など

場 所

東京都吉祥寺周辺の貸しスペース・会議室 など

 

都内から日帰り可能な範囲(と福岡と北九州)での出張依頼も大歓迎!!

たくさんの方にお会いしたいと思っています。

価 格

【3回・4回コース】¥24,000(税抜・テキスト代込み) 事前に振込みにてお納めください

リーダー 山田 鷹(やまだ たか) →プロフィールはこちらから

講座開催のご要望はこちらから



Q.受講料の支払い方法やキャンセル料などについて教えて下さい。


Answer.

 ELM(エルム)講座お申し込み確定後、銀行への振込にて受講料のお支払いをお願いしています。

 振込先につきましては、お申し込み確定の際にお知らせいたします。

 

 キャンセル料につきましては、

 申込後のキャンセルの場合、お支払いが済んでいない場合でも
 講座開始10日〜2日前のキャンセルは受講料の半額を、

 前日からは受講料の全額をキャンセル料として申し受けますので予めご了承下さい。

 なお、前日までにご連絡いただければ、次回開催以降のELM講座への振り替え参加は可能ですので、参加できないことが分かり次第、早めの連絡をお願いします。

 この場合、返金ではなく、次回以降への振り替えという形になります。



Q.他に「アドラー心理学」を学べる講座はありますか?
    また、取得できる資格にはどのようなものがありますか?


Answer.

 現在、日本には「アドラー心理学」を学べる場所がいくつかありますが、ここでは直接関わりをもたせていただいた方々の紹介をさせていただきます。

  • 株式会社 HeartySmile 【埼玉・川越】
    • 勇気づけカフェ:子育て単発講座・子育て相談付き
    • ELM:「勇気づけ」を1章あたり約30分という短い時間でワークを通して学べる全12章からなる画期的な講座
    • SMILE:アドラー心理学をベースにプログラムされた子育て・自分育て講座 ほか

 

 その他にも、全国各地で開催されるようになってきているので、お近くで開催されているものもあるかもしれません。

 

 また、「いきなり講座はハードルが高いな」と感じる方は、数多くの書籍が出版されていますので、まずはこちらから「アドラー心理学」に触れてみるのもいいかもしれません。

 

 →おすすめ本はこちらから



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